平成28年2月21日、京都調理師専門学校において「第5回日本料理コンペティション決勝大会」を開催いたしました。
国内外の地区予選ならびに海外枠の書類審査を通過した精鋭12名が集まり、これまで培ってこられた知と技を競いました。
決勝の課題は、「縁高弁当」。競技開始後に開封されるブラックボックス内にある食材を見て、その場で献立を作成し、3時間30分以内に4名分を調理し盛り付けていただきます。当日まで食材が分からない分、豊富な食材の知識や経験が求められます。
また、作業審査員や報道関係者に見つめられながらの慣れない調理場での作業は、特別な緊張感を生み出します。
しかしながら、各予選を勝ち抜いてきた選手たちは、さすがにレベルが高く、審査員たちを各所で唸らせていました。そして、競技時間内にと、懸命に自身のすべてを表現すべく挑まれている選手皆さんの姿に、今回も一同心打たれました。
第5回日本料理コンペティション受賞者は、下記の皆さまです。
おめでとうございます!!
そして、作品募集から約1年という長期にわたり、応援していただきました皆さま、本当にありがとうございました。今後も、このコンぺティションを通して、国内外で努力を重ねる日本料理人たちを多くの方に知っていただける機会となりますよう、また日本料理の真の魅力をお伝えしていけますよう、尽力してまいります。
第6回日本料理コンペティションは、平成29年3月に募集開始予定でございます。
優勝 渡部 光壮 氏(京都調理師専門学校)
「早春の松花堂」
一、取肴 春野菜白和え 小巻玉子 蛤真丈 車海老吉野煮 鴨塩釜焼き タラの芽田楽 花蓮根 花びら人参 一、焚合 海老芋 穴子鳴門巻 湯葉 猩々人参 菜の花 針柚子 一、 酢物 鯛昆布〆 鯵酢〆 赤蕪 うるい 山葵 一、 飯 鯛めし 木の芽 沢庵
2位 新谷 渡 氏(倉敷甲羅本店)
「春の息吹」
鯛の昆布〆 昆布ドレッシング 菜の花 ウルイ 山葵、湯葉 海老芋と穴子のテリーヌ 菜の花、柚子、ウド、南京、金時人参、胡麻クリーム だし巻 車海老の揚げ スダチ たら芽の天プラ 蛤と九条ネギ沼田 アジの柚庵焼 鯛飯 木の芽 レンコン ごぼう 柴漬
3位 沢村 裕規 氏(迎賓館TOKIWA)
「桃の節句の花見弁当」
取肴 玉子焼 穴子八幡巻き 鯛木の芽焼 蛤酢味噌和え 鴨ロース土佐煮 炊き合せ 大黒占地真丈 海老芋 菜の花 花人参 ふり柚子 揚げ物 鯛東寺揚げ タラの芽 食事 手綱寿司 ウルイ山葵和え
技能賞 松島 孝吏 氏(ホテルオークラ福岡)
「花見月松花堂縁高点心」
敢闘賞 奇 甫京 氏(ナカムラアカデミー)
「春風の吹く頃 京都の旅」
受付~開会式
作業順をくじにて抽選。2名ずつ10分ごとに競技を開始していきます。また、選手および作品は全てくじ番号で呼ばれ、匿名で審査します。
献立作成
競技開始後、ブラックボックスを開き、食材をひとつひとつ確認しながら、献立をたてていきます。今回のブラックボックスには、天然鯛や穴子、鴨、海老芋、赤蕪など37種類の食材が入っていました。
調理作業
6名の作業審査員により、調理技術はもちろん、プロの日本料理人としての衛生管理面なども厳しく審査され、特別な緊張感のなか、3時間30分という限られた時間内に縁高弁当4名分を完成させます。
作業審査
外観試食審査
完成した作品(縁高弁当4名分)は、外観試食審査員6名の待つ別室に運びこまれ、まずは試食審査が行われます。すべての選手の作品の試食審査を終えたあと、外観審査が行われ、作業・外観・試食の総合点より、受賞者を決定します。
審査会
表彰式
審査会終了後18時30分より、京都ホテルオークラに、本事業にご協力いただきました皆さまにご臨席いただき、入賞者の発表を行いました。
プレゼンター
味の素株式会社 取締役会長 伊藤雅俊氏
プレゼンター(賞状・メダル)
日本料理アカデミー 顧問
高橋英一
プレゼンター(金の俎板)
第4回日本料理コンペティション優勝者
野元真善氏(長岡グランドホテル)
プレゼンター
日本料理アカデミー 理事
服部幸應
プレゼンター
日本料理アカデミー 副理事長 栗栖正博
プレゼンター
井傳 井山修一氏
プレゼンター
株式会社ジオード 代表取締役 門上武司氏
謝辞・講評・総評・乾杯
当日は、読売テレビ「かんさい情報ネットten」、KBS京都「京都新聞ニュース」、NHKエデュケーショナルより、取材にお越しいただきました。