平成30年3月11日、京都調理師専門学校太秦新キャンパスにおいて「第6回日本料理コンペティション決勝大会」を開催いたしました。
国内外の予選大会ならびに海外枠の書類審査を通過した14名の「和食」の達人たちが、少し緊張した面持ちで決勝会場に集結しました。
日本料理アカデミー村田理事長の挨拶で始まった開会式後、くじによる順番に従い、各選手の熱い戦いが始まりました。当日提示された食材を活用して、決勝の課題である「縁高弁当」を4時間以内(献立作成時間を含む)に作成し、4名分を完成させるという過酷な競技ですが、その内容は非常にレベルの高いものとなりました。始まるまで食材が分からない分、豊富な食材の知識や経験が求められます。
作業審査員の厳しい眼差しの中、慣れない場所での作業は、特別な緊張感を生み出しますが、各選手は、精一杯普段通りの力を発揮すべく一つ一つ丁寧に作業を進めていました。それぞれの作品には、各選手の情熱が伝わる物語があり、懸命に取り組むその姿には、感動と共に日本料理界の明るい未来を感じることができました。
第6回日本料理コンペティション受賞者は、下記の皆さまです。
おめでとうございます!!
末筆になりましたが、作品募集から約1年という長期に亘り、ご協力、応援してくださいました皆様、本当にありがとうございました。今後も、このコンぺティションを通して、国内外で努力を重ねる日本料理人たちを多くの方に知っていただける機会となりますよう、また日本料理の真の魅力をお伝えしていけますよう、尽力して参ります。
第7回日本料理コンペティションは、平成31年3月頃に募集開始予定です。
今後とも、ご支援ご協力賜りますようよろしくお願い申し上げます。
優勝 田安 透 氏(光塩学園調理製菓専門学校)
「春の香り 弥生の風韻」
取肴(風韻) 鮃木の芽焼、南瓜包み 小袖玉子 花弁蓮根 人参と柚子の葛寄せ 車海老艶煮 酢立 うるい胡麻和え、梅の枝 煮もの 鶏黒糖炊き、千鳥里芋白煮 穴子黄金煮、大黒しめじ 牛蒡八つ橋、あさつき、山葵 甘味と辛味の調和 酢肴 帆立と春野菜のテリーヌ 大葉、菜の花、タラの芽、せり、独活 色茗荷 梅肉香り酢 御飯 サーモンと柚子の炊き込み 菜の花、沢庵 蝶々大根甘酢
2位 畑地 久満 氏(合資会社 開花亭)
「桃始笑(ももさきはじめる) ~大地のめぐみ香ほのか~」
焚合 年輪穴子 蝶々芋 車海老芝煮 菜の花 桜人参 香柚子 焼物 サーモン木の芽焼き 里芋含め煮(焼き目) たらの芽赤土 若草味噌 酢物 平目龍皮巻き うるい水晶寄せ 酢取茗荷 花蓮根 御飯 桜御飯 いり玉
3位 鈴木 照美 氏(辻調理師専門学校)
「馨香の松花堂弁当」
向付 鮃 昆布〆 大根甘酢漬け うるい 土佐酢 煮物 里芋含め煮 穴子鳴門煮 菜種青煮 湯葉旨煮 柚子 焼物 サーモン 幽庵焼き 車海老旨煮 タラの芽 だし巻玉子 花茗荷甘酢漬け ご飯物 鮃ごはん 蓮根 花びら人参 香の物 奈良漬け
技能賞 北川 理映子 氏(産科婦人科ばらのいずみクリニック)
「松花堂弁当 ~雛の宴~」
敢闘賞 Yoo Sung Yeub 氏(KOJIMA)
「花見点心」
受付~開会式
作業順をくじにて抽選。2名ずつ10分ごとに競技を開始していきます。また、選手および作品は全てくじ番号で呼ばれ、匿名で審査します。
献立作成
競技開始後、ブラックボックスを開き、食材をひとつひとつ確認しながら、献立をたてていきます。今回のブラックボックスには、鮃や穴子、車海老、里芋、菜の花など44種類の食材が入っていました。
調理作業
7名の作業審査員により、調理技術はもちろん、プロの日本料理人としての衛生管理面なども厳しく審査され、特別な緊張感のなか、4時間という限られた時間内に縁高弁当4名分を完成させます。
作業審査
試食審査
外観審査
審査会
表彰式
審査会終了後18時30分より、京都ホテルオークラに、本事業にご協力いただきました皆さまにご臨席いただき、入賞者の発表を行いました。
プレゼンター
味の素株式会社 常務執行役員 吉宮由真様
プレゼンター(賞状)
日本料理アカデミー 顧問
高橋英一氏
プレゼンター(メダル)
第5回日本料理コンペティション優勝者
渡部光壮様(株式会社中野屋 ホテルラフィーヌ
日本料理花月 料理長)
プレゼンター
日本料理アカデミー 理事
服部幸應氏
プレゼンター
文化庁 地域文化創生本部
事務局長 松坂浩史様
プレゼンター
大阪ガス株式会社 エネルギー事業部
ビジネス開発部開発企画T 部長 戸澤裕光様
プレゼンター
中村調理製菓専門学校校長 中村哲様
謝辞・講評・総評・乾杯
当日は、NHK京都放送局様、日本食糧新聞社様より、取材にお越しいただきました。