日本料理アカデミーは、日本国内はもとより世界各地で生活する人々に対して、日本料理の発展を図るため、教育および文化・技術研究ならびにその普及活動に取り組んでいます。地域に密着した食育活動や世界の料理人との交流、若い日本料理人を対象にした研鑽事業等を実施し、もって我が国が誇るべき食文化について、理解の促進とその魅力向上に寄与することを目的としています。
日本食文化の継承から、食育活動を推進し、郷土を愛する日本人自身が日本の食文化を見直し、地産地消・人材育成・地域活性を促します。また、日本料理の国際的な発展と認知のため、さらに日本料理の世界への普及を目指し幅広く継続的な活動を行います。このような活動をきっかけとして、一人でも多く、世界中の人々がそれぞれの立場で、私たちの先人が育んできた素晴らしい食文化・日本料理を楽しむ機会が生まれることになれば幸いです。
日本の食文化は、味わいや彩り、食材の豊かさや技術、栄養面に至るまで、深い歴史と文化に育まれてきました。こうした食は、先人の知恵を活かし、時代とともに創意工夫が重ねられ、四季の移り変わりに応じて人々の生活に密着し、慶事や仏事の心得など、様々な願いを込めて培われてきました。
伝統ある日本の食文化を、次代に向けて継承・発展させていくため、私たちは学校や施設に足を運び、日本食の素晴らしさを直接伝え、体感してもらう食育授業や講演を行なっています。 また、京都市教育委員会や地域の方々とともに、全国各地・各学年に対応できる食育カリキュラムを整備していく取組も実施しています。
日本は、明確な四季を彩る気候風土、南北に渡る様々な海流に囲まれ、豊かな食材を生み出しました。そして、それぞれの郷土に根付いた料理が生まれ、個性豊かな色が日本中にあふれています。
全国のプロの日本料理人を対象としたコンクールを開催することにより、郷土食文化の再発見と継承を支援するとともに、未来を担う調理師や料理人の職業としての魅力を高めます。
また、日本料理を多角的に学ぶための研修会を実施しています。
海外では、世界的に日本料理ブームが起き、日本料理店が世界各地で急増しています。私たちは、日本料理を正しく海外に普及し、世界の人々に理解してもらうため、国内外での世界に向けた日本料理の普及活動を実施しています。
また、グローバルスタンダード確立のため、日本料理を構成する様々な事象を科学的に理解するための研究活動を実施しています。